アンデルセンの作品「絵のない絵本」
2018年3月20日先週末、下北で行われたデンマークの童話作家アンデルセンの作品「絵のない絵本」の全夜上演会を聴きに行ってきました。
アンデルセンと言えば、マッチ売りの少女、みにくいアヒルの子、親指姫、裸の王様などなど有名ですが、
今回の作品は、月が、屋根裏部屋に住むある貧しい芸術家に、自分が見てきた様々な国の夜の話を聞かせるというもの。
全34夜を2日間で上演。私は、後半を聴きに行きましたが、この企画は、足がけ三年かけて作り上げられたプロジェクト。三年の思いが、この2日間にぎゅっと凝縮されたような、贅沢な時間。
実際は、絵のない絵本ですが、線香と蝋燭で古い紙をやき、絵を描く手法で、一夜の話ごとにその話の核となるシーンが描かれて、上映。
そして朗読とその作品をイメージして作曲された一夜ごとの音楽。
だから、この2日間は
【音楽のある絵本】となる。
文字だけの作品に、それぞれの専門家の視点で作られた想像の世界❤️のアンサンブル。
文字のみから見える景色は、読者それぞれの想像があり、果てしなく様々な考えや、方向性がある。また反対に広すぎて、宇宙のように見えない、わからないとも言えるだろう。
表現豊かな朗読、音楽、絵は、その想像の方向性の案内役になり、イメージがしやすくなるのだろう。
その後、また文字だけ読んで見ると、また違った見方がある事も面白い。
作品に対する思想が伝わってきて、なんて言えばいいのか…三時間の空間が、非日常的な時間になり、どこかそれこそ、月の見える異空間での素敵な夜になりました。
会場の月(照明)の先が、自分の心を照らしているかのような、ふと小さな埃が光に当てられて舞いおちていき、光りから消えていく…時間の流れ。
以下イベントページから、絵が見れます!